気が付いたら総資産4000万だった!サイドFIREを目指すシングルマザーのひなたです
eMAXIS Slim全世界株式とS&P500、自分はどっちを選べばいい?
両方買うとどうなるの?
こんな悩みを解決できる記事になっています!
なぜなら、これからご紹介する投資信託選びのおかげで、
私も「自分が納得できるポートフォリオ」が組め、投資を継続できているからです。
記事の前半では『全世界株式とS&P500の違い』を解説しつつ、
記事の後半では『どういう人にどちらがおすすめか』『両方買うメリット・デメリット』を具体的に解説します。
この記事を読み終えることで、あなたもどちらを選べばいいか?がわかる状態になります。
投資信託を選ぶ前に知っておきたいポイント
「全世界株式」と「S&P500」の比較を詳しく見ていく前に、投資信託選ぶ際に押さえておきたい基本のポイントがありますので、見ていきましょう!
- どのエリアに投資するか
- 何に投資するか
- インデックスかアクティブか
どのエリアに投資するか
一般的に、1国に集中投資するより複数の国やエリアに分散するほうが相対的にリスクを抑えることができます。
何に投資するか
長期に安定して運用するなら資産クラスが「債券」の投資信託を、値上がり益を追求するなら「株式」を選ぶ、など「何を目的に(値上がりor安定)、どの期間(長期or中期)投資するか?」で投資する「資産クラス」を決めましょう。
インデックスかアクティブか
投資信託には、市場への連動を目指す「インデックスファンド」と指標を上回る成果を目指す「アクティブファンド」があります。一般的に「アクティブファンド」のほうが手数料が高い傾向があります。
上記を踏まえながら、「全世界株式」と「S&P500」の何が違うか?を見ていきましょう。
全世界株式とS&P500は何が違うのか?
「全世界株式」と「S&P500」は、「投資している地域」が違い、
- リスクとリターン
- 手数料
が異なりますが、大枠で「インデックス・株式投資・アメリカの比重が大きい」という点ではさほど変わりません。
全世界株式と「S&P500」の比較表を下記にまとめました。
eMAXIS Slim 全世界株式 | eMAXIS Slim S&P500 | |
---|---|---|
ファンドの 目的は? | 日本・先進国・新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果 | 米国の株式市場の値動きに連動する投資成果 |
何に投資している? | 株 | |
インデックス or アクティブ? | インデックス | |
連動する指数は? | MSCI ACWI | S&P指数 |
投資エリアは? | 先進国88.4% 新興国11.6% ※全体に占める アメリカの割合60.6% | アメリカ100% |
リスクとリターンは? (2018年5月末~2023年4月末) | 平均12.0% (最小-12.2~最大56.5%) | 平均16.2% (最小-7.8~最大55.5%) |
手数料は? (年率) | 0.1133% | 0.9372% |
連動した値動きか? | 非常に強く連動する (相関係数R=0.996) |
ファンドの目的は?
「全世界株式」は、文字通り「日本・先進国・新興国の株式市場の値動き(ACWI)に連動する投資成果」を目指す、全世界に投資する投資信託です。
MSCI ACWIとは、MSCI Inc.が開発した株価指数で、世界の先進国・新興国の47カ国の株式で構成されています。世界の株式の時価総額の約99%をカバーしています。(2023年3月時点)
投資エリアは、アメリカの比重が64.1%と大きくなっています。
「S&P500」は、米国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指す、投資信託です。S&P500とは、米国の代表的な株価指数の1つで、米国株式市場全体に対し約80%の時価総額比率を占めており、米国市場全体の動きを概ね反映しているいえます。 以上の通り、投資エリアはアメリカ100%です。
リスク・リターンは?
次にリスクとリターンを見ていきましょう。
「全世界株式」が+12.0%、「S&P500」が+16.2%で、S&P500がやや上回っています。
(2018年5月末~2023年4月末の平均値)
理由としては、全世界株式は米国以外に新興国も含まれており、新興国のリターンが低く、トータルのリターンに影響したのではないかと考えられます。
しかし、リターンは切り取る期間によって変わってきます。
あくまで過去の一定の期間のリターンと認識し、参考程度と捉えましょう。
手数料は?
次に、手数料について見ていきましょう。
運用管理費用は、全世界株式が0.1133%、S&P500が0.9372%でコストに関しては、S&P500のほうが若干安くなっています。
保有期間中ずっとかかり続ける費用です。ただし、投資信託の残高から自動的に差し引かれるため、購入後に新たに支払う必要はないのであまり意識することがあまりないかもしれません。安ければいいというものではないですが、実績が同様のファンドであれば低コストのものを選んだほうが実質的なリターンは高くなります。
連動した値動きか?
次に全世界株式とS&P500の基準価額が連動するか?を見るため、「相関係数」を見ていきましょう。
結論としては、相関係数は0.996(※)となっており、非常に強く同じ値動きをしやすい=両方購入しても分散にはならない、ということがわかります。
※比較可能な2018/10/31~2023/08/04の基準価額の相関係数
相関係数とは「2種類の関連の強さ」を表す指標で、「-1から+1までの数値」で表します。
相関係数が-1に近づくほど、異なった値動きをすることになり分散ができていることになるため、投資のリスク低減が期待できます。
- +1に近い
どちらか一方が上がれば、それと同時に上がる関係。
例えば、「気温が上がるとアイスの売り上あがるといったような関係です。 - -1に近い
どちらか一方が下がると、逆に上がる関係。
例えば、「気温が上がると、ホッカイロの売上が下がる」といったような関係です。
コロナショックなどで株価が急落したときに、自分の資産が全て同じような値動きをしたら困りますよね。
お金が必要になっても評価損の状態で換金しなければなりません。 そのため、ポートフォリオのリスクを低減させるためには、できるだけ異なる値動きをする資産や銘柄を組み合わせる必要があります。
全世界株式とS&P500が同じ値動きをする理由としては、
①全世界株式も、投資信託エリアの64.1%がアメリカとなっており比重が高い
②企業のグローバル化が進んでいること
が挙げられます。
全世界株式もアメリカの比重が高いため、必然的にS&P500と同様の値動きになります。
また、世界の大・中型の企業はグローバル経営が進み、本国だけでなく、世界でも活躍していますので、必然的に同じような動きになることが考えられます。
日本のトヨタも世界で活躍しているので、アメリカなど北米の景気に業績が左右されますよね。
よって、全世界株式を選んでもS&P500を選んでも、同じような値動きになります。
これからも儲かるのはどっち?
新興国が伸びる?!
それでは、今後の全世界株式とS&P500はどうなっていくのでしょうか。国際連合の予測に基づきPwCが分析した2016‐2050年の年平均実質GDP成長率の予測を見てみましょう。結論からいうと、ベトナムやインドなどの新興国の成長率が高い予測になっています。
未来のことはだれもわからない
しかしなら、あくまで予測のため未来のことは誰にもわかりません。前述のとおり、過去にリターンが高い投資信託がこの先も高いリターンを保証してくれるわけではありません。過去の年別資産クラスランキングを見てみましょう。その年によって、新興国株式の値上がりが大きい年があれば、REITの年もあります。
結局どちらを選べばいいのか?
自分の投資方針を明確にしよう!
それでは結局、全世界株式とS&P500のどちらを選べばいいのでしょうか?両方購入してもいいのでしょうか?
結論としては、上記に記載してきたような商品内容を理解していればどちらを選んでも、もちろん両方購入しても大丈夫です。
自分の投資方針(どのくらいの期間で、どのくらいの利回りを期待するのか?)を明確にして、
分散できるポートフォリオを組んでいきましょう。
投資は自己責任です。自分が決めたことであれば暴落であっても落ち着いて長く投資を続けることができます。
ですが、選べない人のために「どんな人にどちらがおすすめか?」を挙げていきます。
(あくまで個人的な意見です)
全世界株式がおすすめな人
- 「株式」の投資信託を他に持っていない人
- ポートフォリオの計算が面倒くさい人
- 迷ってしまう人
全世界株式は、今まで見てきたように、この投資信託1つで世界の株式に分散投資ができます。
そのため、反対の動きをする「債券」などの商品と組み合わせれば、「株式」は他の商品と組み合わせずとも「全世界株式1つで十分」と考えられます。
個人的には迷ったら、「全世界株式1本」でOKかと思います。
S&P500がおすすめな人
- 自分で「株式」のポートフォリオを組みたい人
- リバランス(見直し)できる人
- 手数料を抑えたい人
- イデコなど長期間運用する人
「S&P500」は、今まで見てきたようにアメリカの株式に連動する投資信託のため、これ一つでは「投資エリアの分散」が足りないと考えられます。
そのため、日本やアメリカ以外の先進国や新興国の株式と組み合わせることで分散する必要があります。
アメリカや日本の株式をどのくらいの割合で保有するか、
自分でポートフォリオを組み、年に一度見直すリバランスができる人は、「S&P500」を購入するのとよいのではないでしょうか。
また、「S&P500」はコストが0.9372%とかなり安いため、長期間投資するイデコでは「S&P500」を選ぶのもよいかと思います。
SBI証券のイデコで最も手数料が安い株式の投資信託が「S&P500」です(2023年8月現在)
投資の成果は自分では決めれません。でも手数料だけは自分で安いものを選ぶことができます。
したがって、手数料をおさえたい人、イデコなど長期間運用する人、他の株式と組み合わせ見直しができる人、は「S&P500」がおすすめです。
両方買うメリット・デメリット
イデコなど長期間保有する口座では、「S&P500」を、メイン口座では「全世界株式」を保有するという方もいるかもしれません。両方購入するメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
- 米国の比率を高められる
- 米国が好調なときはより高いリターンが得られる
分かりやすく言うと、から揚げ単品(米国)を購入(=S&P500を購入)し、
さらに、から揚げ弁当(から揚げ(米国)もごはん(日本)もサラダ(新興国)もいろいろ入っている)も購入(=全世界株式を購入)すると、1日のなかでから揚げの比率が増えますよね。
から揚げがおいしい(=伸びているとき)と、食事全体の満足度もあがる(=利回りもよい)ことになります。
デメリット
- 米国の割合が高いので、米国が落ち込むときは連動して資産が減ることになる
- 自分で投資エリアの比率を調整できない
- 投資エリアの割合を自分で計算しなければならない
デメリットは、米国の割合が高いので、米国の影響を強く受けます。
また、「新興国」や「日本」の比率も、「全世界株式」のなかで決まっているので、自分で比率を調整できません。
アメリカの比率も自分で計算しなければならないのでやや面倒です。
まとめ:「分散」の意味を理解して自分にあった投資信託を選ぼう!
上記で紹介した「投資信託を選ぶ前に知っておきたいポイント」をおさえ、「自分にあった分散できるポートフォリオ」に必要な投資信託が「全世界株式」なのか?「S&P500」なのか?でどちらを選ぶのか、両方購入するのか、を決ましょう。最後にもう一度復習です。
- 「全世界株式」は日本・先進国・新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指す投資信託
- 「S&P500」は、米国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指す投資信託
- 「全世界株式」と「S&P500」は「投資している地域」が違い、これにより「リスクとリターン」「手数料」が多少異なりますが、大枠で「インデックス・株式投資・アメリカの比重が大きい」という点ではさほど変わらない
- 「全世界株式」と「S&P500」を両方購入すると、連動した値動きになる=両方購入しても分散にはならない
- そのうえで敢えて「全世界株式」と「S&P500」両方購入するのはアリ
- 迷ったら、「全世界株式」を購入しておけばOK!
投資の結果は誰にもわからないので、平均的な成績を目指し、一度組んだポートフォリオを淡々と続け、
本業での昇格や転職や副業など自分がコントロールできるものに時間を費やすほうがおすすめです。